こんにちはキッカです。
今日はダンのパターンのひとつクリップルダンのタイイング紹介です。このフライは水面でボディのみを沈めて使うフライで、羽化直前の状態を模したものになります。
テール部は脱ぎ捨てられなかったシャック(殻のこと)を引きずるような形で巻くのが一般的な形状になります。
半沈であるため魚への警戒心を緩和させる働きもあり、完全に水面に浮くフライを見切られる時などは効果的なフライです。
またウィングにエルクヘアやCDCを使うことで視認性も良く、良いところ取りのフライとなっています。
難点としては、ボディが沈んでいるためウィングが水中に引っ張られる形となり、浮力の維持が難しいフライのためフロータントをしっかり施すなどの処置が必要となります。
では巻いていきます。
マテリアル
- フック : #12
- スレッド : タン 6/0W
- ウィング : エルクヘア ナチュラル
- ボディ : ストリップドピーコック
- ハックル : コックネック グリズリー
- テール : コックネックグリズリー ウェブ
タイイング
フックにスレッドを下巻きし、後方に移動しておきます。
テール部にコックネックのウェブ部分(根本のフワッとしたところ)を巻き止めます。シャックが外れないイメージなので、少しボリュームを多く付けるのがコツです。好みもありますが。。。
次にストリップドピーコックをボディとして巻いていき、アイの周辺で固定します。
エルクヘアを適量取り出し、先端がアイの方を向くように取り付けます。余分はカットするのですが、若干切り口を多めに残すようにカットします。
コックネックをエルクヘアの上に巻きつけます。
ハーフヒッチを数回行い、接着剤で固定します。このままでもいいですし、コックネックの下側をカットしても良いです。前者は上体が完全に水面に出る形、後者は上体が水面に接している形をイミテートできます。
カット前後のものを載せておきます。
まとめ
フライの教本などを見ていると実に様々なシチュエーションをイメージしてフライが作られていることがわかります。
このフライは、羽化するダンがシャックを脱ぎ切れずにもがく様子を表している訳ですが、そんな一瞬の出来事を演じるなんて、これだけでもフライって面白いなと思う自分がいます。
さて若干感傷に浸りましたが、半沈状態のフライは魚の警戒心を削ぐこともできるので非常に効果的ですので是非試してみてくださいねー。
ではまたー