今日はアキアジ(鮭)釣りではすでに定番となっているウキルアーの作り方を紹介していきたいと思います。
そもそもウキルアーって何?
名前からウキとルアーがあるのは想像できると思いますが、実際の仕掛けを見てみましょう。
ウキルアーを構成する主な部材としてはウキ、ルアー、タコベイト、フックになります。
実際の釣りではこれにさらにエサをつけるので、もうルアーなのかエサ釣りなのかさえわかりません。まあウキルアーはそういう仕掛け、釣り方です。
ウキルアーを使った釣り方は当ブログでも別記事で書いていますので参考にしてみてください。今日はウキルアー仕掛けの作り方に焦点を当てて書いていきます。
ウキルアー仕掛けの材料
一般的なウキルアー仕掛けを作る材料は以下の通りです。1〜5は仕掛け全体、6〜11はタコベイトフックの材料です。
- スナップ付サルカン
- ウキ
- ウキ止め
- シモリ玉またはビーズ
- フロロライン
- 針
- タコベイト
- サルカン
- リーダ
- スレッド
- スカート
- 蛍光チューブ
- ルアー
作り方
今回は先に一般的な仕掛けの作り方を紹介し、各材料の細かい選定方法などは後述していきます。
仕掛け全長を決める
まず始めに作りたい仕掛けの全長を決めます。仕掛けの長さは、使用するロッドの全長の半分くらいで設定しましょう。
仕掛けが長すぎるとキャストしにくくなりますし、短すぎると探れるタナの幅が少なくなります。
今回は全長を1.5mで作っていきます。使っているロッドが11フィート(約3.3m)なのでおよそ半分ですね。
仕掛けウキ周りを作る
まず作りたい仕掛けの長さに応じてラインを切り出します。今回は全長1.5mを作りたいので、両端のスナップを結ぶことも考え1.6mで切り出しました。
ウキ止め、ビーズ、ウキ、ビーズ、ウキ止めの順にラインを通します。ちなみに私はウキ止めとして後付け出来るタイプを使っています。
理由はゴムなどを通すタイプは劣化して外れた時に修正が面倒なためです。(スナップ部を切らないと修正できない)
あとウキにはライトを取り付けられる種類があり、その手のウキはライトをつける部分がロッド側になるように配置しましょう。
ウキの固定ができるようになったら、両端にスナップを結びます。結び方はダブルクリンチノットを使ってます。
ここまでで次はタコベイトフックを作ります。
タコベイトフックを作る
フックを作る作業はフライタイイング用のバイスがあると便利なのですが、ない場合はラジオペンチを輪ゴムで固定するなどの方法で代用します。
今回は2本針で作っていきます。針の扱いは危険なため針先にはウレタンスポンジなどを切って、指しておくと安全です。
バイスに針を固定しておき、リーダを切り出します。リーダの長さはタコベイトの長さを意識して決めます。針がタコベイトのひらひら部分から出る長さが目安。
リーダをフックにあてがいスレッドを巻いていきます。しっかり均一に巻いていきましょう。
スレッドを下巻きしたところに先ほど切り出したリーダを乗せてスレッドをその上から巻いていきます。
ハーフヒッチを2回ほど行い、スレッドは切ります。スレッドを重ね巻きしたところには接着剤を塗布して固定します。
これをもう片方でも実施します。両方結んだのが下の写真です。
次に今作ったフックのリーダをサルカンに通して結びます。今回は段違いにしてみました。
次にサルカンに蛍光チューブをかぶせます。リーダの結び目を保護する役割とこの後取り付けるスカートの土台にするためです。
あまり緩いと意味がないので少しきつめのものを選びましょう。力を入れすぎて針が刺さったりしないように注意しましょう。
さてここまでできたら次に蛍光チューブの上にスカートを巻いていきます。色などは好みでよいです。派手目がいいと思いますが、今回は光を受けて発色するものにしてみました。
ここまでできたら最後にタコベイトに通して出来上がりです。タコベイトに通すときも結構きついので、ここでも針には十分注意しましょう。
仕掛けを組み合わせる
それぞれを組み合わせていきましょう。流石にルアーの自作は骨が折れるので、売られているものを使います。タコベイトは上で作ったものです。
組み合わせると言っても、スナップなどに通していくだけなので簡単ですね。
はい、これで出来上がり!
組み合わせましたが、釣り場に持って行く時はウキ側とルアーは別にしておいた方がいいです。ウキ側はジップロックなどでルアー側はケースに入れておきましょう。
これ以降では各材料の選定に関する情報を載せていきます。
ウキの選定
ウキの選定に必要なのはズバリ大きさです。大きさが何故重要かは、取り付けられるルアーとの組み合わせから来ています。
例えばウキが50gまでのものに30gのルアーをつけた場合、浮力としては余裕がありますが魚がルアーを咥えた時に余計な違和感を与えてしまいます。
なのでウキが50gまでならルアーは50gをセットするなど、組み合わせは非常に大切です。まあ、全て揃えるのは難しいのですが‥
あと気にして欲しいのは、写真のように蛍光ライトが差し込めるようになっているものについて、対応するライトの大きさは必ず把握しておきましょう。
いざ釣り場でライトが付かないといったことになると一番良い時間を逃すことになりかねません。
ラインの選定
今回はフロロラインを選択していますが、ナイロンラインという選択肢ももちろんOKです。
それぞれに特徴がありますが、代表的な特徴として、同じ太さで比較した場合はナイロンラインの方が強度が高いです。
ただ水中での見え方としてはフロロラインの方が水と屈折率が近く、魚に違和感を与えにくいです。
どちらがいいかは完全に好みによるので、一概には言えません。自分の釣り方にあった方を選択してみてください。
ルアーの選定
ウキルアーで使われるルアーは大型のスプーンが一般的です。おおよそ使われる重さとして30g〜60gです。これだけの重さのルアーを遠投する必要があるので、タックルにはパワーが求められるのは言うまでもありません。(そもそも鮭の引きに耐えるパワーが必要ですが)
ルアーのカラーは赤系が基本で、鮭は赤に強く反応を示すことが知られています。ただ、絶対というわけではなく赤に全く反応しない日もあります。そういった時のために複数のカラーを持っていることが重要です。
代表的なカラーとしては、ピンク系や青系、時に黒系も効果的です。まずは鮭にルアーがの存在を認識してもらわないと始まらないため、強い発色のカラーを選び、食いつきが悪いと感じたら少しずつ暗い色に変えていくのがセオリーです。
ちなみにルアーにはスプーンではなくメタルジグをセットする人がいますが、これでも問題ありません。
ただ、ウキルアーはスローリトリーブが基本の釣り方なので、ジグがあまりアクションしないことは頭に入れておく必要があります。
昔と違い今は色んな形状のルアーが出てきました。バリエーションを多く持つことは、選べる戦略を増やすことにつながるので、お金の許す限り色んなルアーを集める方がいいです。
タコベイトの選定
最近ではタコベイトの種類も増えました。昔は赤やピンクといった単色系のみで、サイズも選択肢が少なかったですが、今では色もサイズも更には特殊な形状のものまで様々なものがあります。
まず色ですが、基本は昔から定番となっている赤系は外せません。ルアーのところでも書きましたが、鮭は赤色に強く反応します。なので赤系は必ず揃えるようにしましょう。
ただ、周りの人が赤系ばかりの時は差別化を図って色を変えることも必要です。一般的に食いがシブい時は黒系をはじめとして暗めの色を選択すると効果が出やすいです。
あとカラーを選ぶ時はルアーの色との組み合わせも重要です。基本は同系色を選びますが、赤と黒などの組合せも食いが良いことがあります。
タコベイトのサイズはルアーとの大きさのバランスを見ることが重要で、基本はルアーの大きさと同じくらいか少し小さいものを選択します。
食いがシブい時はタコベイトのサイズを落としていくと効果的です。
針の選定
針の大きさを選ぶ時はタコベイトの大きさを参考にします。タコベイトの足の隙間から針が出るくらいにしましょう。
段違いの2本針を使う時は上の針がタコベイトの足から出るくらいがいいです。(タコベイトに邪魔されてフッキングしないことを極力避けるため)
針の数は1本針でも2本針でも良いです。個人的には2本針で段違いに設定されているものが扱いやすいと思ってますが好みですね。
エサの大きさと付け方
ウキルアーにはエサをつけるというのは冒頭に書きましたが、大きさや付け方を書いておきます。
エサは魚の切り身やイカなどが定番ですが、ウキルアーの場合、大きさには気を配った方が良いです。
エサをつけるとは言ってもやはりルアーの動きは重要なため、エサの大きさはルアーの動きを阻害しないサイズである必要があります。
具体的にはおおよそ2センチ×3センチほどの短冊で、針は1本のみにかけると良いです。
ちなみに小技というほどでもないですが、2種類のエサをつけても良いです。その時は1種類はイカを選ぶことをオススメします。。
イカを使う理由としては、エサ持ちが良いことにあります。ウキルアーでの釣りはキャストとリトリーブを繰り返すため、どうしても魚の切り身などは身崩れして消耗が早いです。
その反面、イカは身が硬く身崩れしにくくエサ持ちが良いこととエサ取り対策にもなります。
タナの探り方
最後に実際の釣りに関するところでタナの探り方を書いておきます。タナが合っていないと釣果にモロに影響出るので、ここがけっこう重要です。
まず頭にいれておきたいのはタナは仕掛けの長さ分しか調整できないという点です。仕掛けの作り方によっては必ずしもそうではないですが、少なくとも今回紹介した仕掛けについては、その全長分までしか調整幅がないです。
さてそれが分かった上で、まずタナを設定出来る浅い側、深い側どちらでも良いので設定します。何よりも釣りを始めることを最優先しましょう。鮭釣りは時間との勝負です(マズメの時間を逃してはいけません)。
釣りを開始しつつ周りの状況に目を配ってみてください。水面で魚の跳ねがあるならタナを浅く、全く跳ねが無さそうならタナを深くします。
また、周りで釣れている人がいたらその人のタナをチェックしましょう。できればルアーカラーやエサもチェックしたいところですが、距離があるとなかなか見えないので、タナを確認するのが精一杯かと思います。
ただ周りに気を取られすぎて、自分に来たアタリを逃さないように注意しましょうね。
初めてウキルアーをやる人は
さてウキルアー仕掛けの作り方について色々書いてきましたが、初めてウキルアーをやる人で最初からうまく作れるか不安な人はやはり出来合いの仕掛けを買うことをオススメします。
材料も残ったりしないですし、仕掛けの構成を実際に見たりできるので初めてのときは仕掛けを買うという選択肢も考えてみましょう。
まとめ
今日は鮭釣りの定番となったウキルアー仕掛けを紹介してみました。鮭釣りはとても魅了ある釣りですが、釣り人間のトラブルも絶えない釣りでもあります。
初心者が新規参入するにはハードルが高いかもしれませんが、ぜひ鮭の強烈な引きを味わってみてほしいですね。
今回の記事がお役に立つと嬉しいです。
ではまたー