こんにちはキッカです。
今日はフライフィッシングのキャスティングに関する記事です。フライのキャスティングには様々な種類がありますが、今回はその中でも初心者向けに、絶対に覚えておきたいキャスティング方法を3種類紹介します。
フライ初心者の方は、キャスティングが思うようにできず、やっぱりフライって難しいんだなと辞めてしまう人もいるかと思いますが、ここで辞めてしまうのはもったいないです。
ひとつひとつの動作をしっかり行っていけば、フライキャスティングは必ずできます。
焦らず基本の動作を覚えていきましょう。
フライキャスティングには、本当にたくさんの種類があるのですが、冒頭に述べたように3種に絞ってます。とりあえずこの3つを覚えれば、大体のフィールドでは通用するので、まずはこの3つを覚えましょう。
ひとつずつ紹介していきます。
ピックアップレイダウン
まずはこれ。基本中の基本です。
このキャスティングはロッドを前後に振る動作を1回で完結したキャスティング方法です。1回の動作なのでフライを遠くに飛ばすというよりは、フライを投げなおす時やアワセた際に魚が乗らなかったときのテクニックというのがキッカの個人的な見解です。
- リールからラインを10mほど引き出します。
- ピックアップレイダウンの準備として、竿を垂直に立て、そのまま前方に振り下ろします。このとき、ラインは解放状態にしてください(実はこれ次の項で書くロールキャストとほぼ同じ)。
- さて、うまくいけば前方にフライラインが数m伸びた状態になっているはずです。ここからがピックアップレイダウンの内容です。
- ラインをロッドを持っている手で押さえ、水平に構えているロッドを手首の角度はそのままで垂直位置まですばやく立てます。イメージとしては、ロッドの先でラインを跳ね上げるようにします。注意点としては、垂直位置でピタッと止めることを意識してください。
- こうすることでラインは後方に飛ぶので、ラインが伸びきったら再び前方に振ります。
- うまくいけばラインは前方に飛び、最初と同じ距離まで飛ぶはずです。
フライは何度も同じところを流したりするため、狙った位置にフライを飛ばせることが何より重要になります。キャスティングの第一歩として、ピックアップレイダウンを是非マスターしてください。
ちなみにですが、ピックアップレイダウンは後に説明するフォルスキャストの一部分を切り取ったようなキャスティングのため、フォルスキャストをマスターする上でも重要なテクニックのひとつとなります。
ロールキャスト
2つ目はこれ。ロールキャストです。
このキャスティング方法は、竿を前後に振る動作がなく、初心者には簡単に実施できるうえに、バックスペースがないところでもキャスト可能な投げ方です。
手順を書いていきます。
- リールからラインを10~20メートルほど引き出します。
- ロッドの先端からフライラインを5メートルほど出るようにしておきます。
- ロッドを垂直に立て、前方に勢いよく振ります。ただし45度くらいの角度でロッドが止まるように意識します。
- ロッドの先端からラインが出ていくことを確認し、ラインに勢いがなくなったところで、ロッドを寝かします。
これだけの動作で、フライラインを飛ばすことができます。慣れてくると初心者の方でも15メートルくらいはすぐに飛ばせるようになりますし、ライントラブルも少ないのでオススメのキャスティング方法です。
キッカはできないですが、ベテランの方ではロールキャストでフルライン(リールのフライラインを全て飛ばす)を出せる人もいるようです。
フォルスキャスト
最後はこれ。フォルスキャストです。
上の2つと比べ、動作が多いので大変ですが、これをマスターすればキャスティングに困ることはなくなります。
このキャスティングですが、皆さんがフライフィッシングと聞くとイメージする、ラインが前後に行ったり来たりする投げ方です。
では手順です。
- リールからラインを10~20メートルほど引き出します。
- 左手でラインを持ち、前に振ります(フォワードキャスト)。この時、垂直位置でロッドをピタッと止めることを意識します。通常ロッドは斜め45度くらいの角度で止めるのが良いとされていますが、慣れないうちはどうしても前に倒し過ぎることが多いので、垂直位置を意識してください。ロッドを振る時、脇をしめ、肘から先だけを使うようにしてください。(左利きの人は逆になります。)
- ラインが前に飛ぶので、左手のラインを解放し、ラインが出るようにします。注意点としては、左手のラインを離さないこと。あくまで手に持ったまま、ラインを解放し出て行くようにします。
- ラインが前に伸びきったことを確認し、今度はロッドを後ろに振ります(バックキャスト)。この時左手のラインを握り、ラインが出ないようにします。また、ロッドは垂直となる位置でピタッと止めることを意識します。脇は閉め、肘から先だけでこの動作を行います。併せて、手首が後ろに返らないように、注意してください。
- うまくバックキャストができると、ラインは後ろに向かって飛んでいきます。この時もラインが伸びきるまで待ちます。ラインが伸びったことを確認するには、ラインがロッドを引っ張るのを腕で感じ取る必要があります。目でラインが伸びきったことを見てしまうと体が回転し、キャスティングの軸がぶれてしまうので、やらないほうがいいです。
- 後ろ側にラインが伸びきったら再度、ロッドを前に振ります(1.の内容)。1~6を繰り返し、少しずつラインを出していきます。
目的の距離のラインが出たら、前方にラインが伸びきったのを確認して、そのままロッドを水平に倒します。これでキャスティング完了です。
うまくキャスティングができていると、ラインは綺麗なループを描いて飛んでいきます。
まずは綺麗なループを作れるように練習しましょう。
さて、手順を書いていきましたが、注意点があります。ラインが伸びるにつれて扱いが難しくなるとともに、ラインが伸びきるまでの時間が変わります。
つまり、前後にロッドを振るタイミングは少しずつ遅くなるため、一定のリズムでロッドを前後に振るとうまくラインは飛ばないです。
フォワード/バックキャストの際、ラインがロッドを引っ張る感覚をぜひ覚えてください。
急にフィールドに行ってもなかなかキャスティングできずに、残念な思いをすることもあると思うので、簡単な練習方法を書いておきます。
練習方法(屋内編)
屋内での練習方法です。周囲に物がないことを確認して行ってください。
屋内ではロッドのグリップ部のピースだけを使って、竿を振る(止める)感覚を覚えます。
感覚を掴む目的なので、リールはつけてもつけなくても構いませんが、あった方がリールをつけた時に違和感が少ないです。
ちなみにラインは使わないので、リールに収納したままにしてください。
では練習方法です。感覚を覚えるため、実際のキャスティングよりもそれぞれの動作を極端にやることを意識してください。
- ロッドを持っている腕の肘を脇腹につける。ロッドを振る間、肘は脇腹から外さないことを意識。あくまで使うのは肘から先の部分だけです。
- ロッドを前方に振る。この時、垂直位置から少し倒した位置でロッドを止めることを意識します。
- 次にロッドを後方に振ります。やはり垂直位置から少し倒した位置で止めることを意識します。また手首が返らないように意識することも重要です。
あとはこの繰り返しです。ここまで書いてきてわかった方もいるかもしれませんが、ロッドの動きは極力少なくなるようにします。
ラインはロッドのしなりだけで十分に飛んで行くので、最小限の動作を意識しましょう。
練習方法(屋外編)
次に屋外の練習方法です。
基本的には、各種キャスティングの項で書いた動作の繰り返しですが、屋外で練習する場合は次のことに気をつけてください。
- 周りに障害物がない
- 人、特に子供が少ない(できればいないのがベスト)
- フライはつけない
- 地面が砂利やコンクリートのところは避ける
まとめ
フライのキャスティングは慣れるまでは思うようにいかずに苦戦するかもしれません。でもコツさえ掴めば誰でもキャスティングは上達します。
はじめのうちはとにかく一つ一つの動作を意識して、体に覚えさせることです。それには練習あるのみです。
ぜひ今回あげた3つのキャスティング方法をマスターして、フライフィッシングは楽しいということを実感していただければ、キッカも嬉しいです。
ではまたー